肺炎の原因は細菌です。
その肺炎球菌は菌の周りを夾膜(きょうまく)という膜が囲っているために、免疫細胞が認識できず治療できないことがあります。
そのため、肺炎球菌によって肺炎になると重症化しやすいのです。
肺炎を起こす細菌が住み着くのは鼻やノドの奥ですが、細菌はここにいるうちは、ワルサをすることはほとんどありません。
細菌が肺に入って増殖すると、初めて肺炎が起こります。
ノドの奥と肺は、「気道」という管でつながっています。管でつながっているのに、普段細菌は肺に入ることがありません。
ものを食べたり飲んだりをした際、それらは食道へと向かいますが、気道には入りません。
食べ物や飲み物が分岐点に来た瞬間、ノドにあるフタが閉まって、気道への入り込みを防いでくれるからです。
そのフタが閉じきるスピードは0.7秒! 私たちの体はこれほどの早業を行って、肺を菌から守っているのです。
もし食べ物が気道に入ったら、細菌が肺に侵入してしまいます。
そこで、フタを必要なときだけ閉め、その後食べ物が通ったら瞬時に開きます。そうやって「呼吸」と「食事」を両立させ、なおかつ細菌から肺を守っているのです。
肺炎を起こした人の7割にこうしたフタのしまりの遅れが見られました。さらに、眠っているときはこのフタのしまりが遅れがちになるため、危険が高くなります。
風邪の延長の肺炎ではなく、こうしたフタの遅れによるものも多いのです。
それではどう対処しましょうか?
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